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二人のことが気になりつつも、
拓真さんが言うには放っておけばいいらしいので、
私も予定外の二人だけのデートを楽しんでしまうことにした。
きっと…
あの二人も素敵な時間を過ごしているだろうから…
石段を下りながら、拓真さんといろんな話をした。
一緒にご飯を食べに行きたいお店の話とか。
来週末の予定とか。
小さい頃の地元のお祭りの思い出だとか。
そして、拓真さんが次の話題を口にした。
「祐子…。いいこと教えてやろうか?」
拓真さんはどこか視線を遠くに向けていた。
「はい…なんですか?」
私が拓真さんの顔を見上げると、彼は前を向いたまま話し始めた。
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