HANABI-室長side-

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私たちはゆっくりと時間をかけて賑やかな通りまで戻り、 二人でかき氷を分け合って、 子供みたいにわたがしを頬張って 「アチチ」って言いながらたこ焼きを食べた。 二人の時間を思う存分楽しんで そろそろ帰ろうかと、人ごみを抜け出して待ち合わせの時計台の広場に出た。 「楽しかったですね」 「ああ、こんなの初めてだ」 すると、その時、拓真さんが何かを見つけたらしく、視線を留めた。 「…どうしたんですか?」 私が拓真さんの視線の先を見るとそこには… 「…あ」 小さく声が漏れた。
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