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「た、拓真さん!?」
祐子は真っ赤な顔で辺りをきょろきょと見回す。
「だ、誰かに聞かれたら…どうするんですか!?そんな拓真さんぽくないセリフ…」
慌てる祐子に笑いが込み上げる。
「…俺っぽくない?」
祐子の目が泳いで口元が笑う。
…俺っぽくない…はずはないんだ…
「…拓真さん、私のこと…いじめてるでしょ?」
「ああ、いじめてる」
祐子の耳に触れそうで触れない距離。
すぐそこに唇を降ろしたくなる瞬間に、聞き慣れた声が飛んでくる。
「あの菊森が外ではデレデレ~」
モンスターと囚われの姫の登場だ。
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