prologue

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7月4日。 揺れる列車内。 時刻は、午後4時を回った頃。 桜沢真〈さくらざわしん)は、A4の封筒の中身を再度確認する。 中身は、特殊防衛チーム第3部隊への移動依願書だ。 これを最高司令官・小久保隆一郎に提出しなければならない。 ふと、真は景色が気になる。 見ると、そこは荒れた住宅街。 崩れかけたビル。燃えて黒ずんだ土地が見える。 ここは、元々激戦区だった。 【X】と死闘をした場所…。 今も思い出すだけで、気分が悪くなる。 多くの仲間が死んでいった…。 だが、今は安全区域であるCエリアと変わった。 仲間たちの死で、今この安全が築かれている。 真は、席を立ち、列車に設けられたトイレへと入った。
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