9. 訪問者は突然に #2

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和樹さんと真理子さんがまさかの知り合いということが判明し、彼女にはかなり強引に夕食に参加してもらった。 2人の関係も気になったし、何よりも凌と和樹さんと3人で仲良く鍋をつつく気にはならない。みんなでワイワイ楽しくという感じでもないだろうし、何をしゃべっていいのかもわからない。 だから、真理子さんの参加は、本当に助かった。 彼女を中心として、いろんな会話が飛び交ってるので、食卓も明るい。 それにしても、女性の扱いに関してはプロ並み(と思われる)の和樹さんが、心なしか緊張しているように見えるのは気のせいだろうか? 箸も口もほぼ止まることなく動いてるし、気づかいもバッチリなんだけど、何となくいつもの馴れ馴れしさがないような気がする。 突っ込んで聞いていいのか迷ってるうちに、食事は終盤に。 「ごちそうさまでした。おいしかったです」 「ごちそうさま」 「お腹いっぱい。悠莉ちゃん、ごちそうさま」 みんな順番に箸を置いて、手を合わせる。 「お粗末さまでした」 私もそれにならい、食事は全員無事終了。 片づけをしようと空いてるお皿を集め始めると、すかさず真理子さんも立ち上がってキッチンへ。 「あっ、いいですよ。洗い物は後でしますから。今からコーヒー淹れますね。一服したら車で送りますから」 手伝う気満々の真理子さんを説得し、リビングに戻ってもらおうと背中を押していると、 「悠莉ちゃん、真理子さんは俺が送っていくからさ」 和樹さんが、ひょこっとリビングのドアから顔を出した。
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