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一人で生きていくことを決めた私は、優馬にアマービレで働かせてほしいと頼み込んだ。
洵の誘いを断った私に、最初は同情し腫物に触れるかのように優しく接していた優馬だったけれど、私の頼みを聞いた途端、態度が一変した。
「杏樹のことは友達としては好きだけど、仕事仲間になるのは最悪。嫌な客が来たら思いっきり顔に出すし、遅刻や無断欠勤するような女でしょ、あんた。店長として、雇うことは絶対にできない」
散々な言われようで、全力で拒否されたけれど私は引き下がらなかった。
洵と別れた後、このままじゃいけない、真剣に働かなくちゃとは思うものの、何をどこで頑張ればいいのかが分からなかった。
しかも私は根っからの甘ったれで、決意がすぐに揺らぎそうになる。
だから、アマービレで働いていれば、くじけそうになった時、ピアノを見て洵を思い出したら頑張れそうな気がした。
だから、絶対にアマービレで働きたいんだと懇願した。
一分でも遅刻したらクビにして構わない、どんなに厳しくされても耐え切るし、死ぬ気で働くからと何度も説得し、なんとか働けることになった。
そんな私に優馬はとても厳しく接した。
また、すでに私と顔見知りになっているスタッフ達にも、私に厳しく指導するように伝えていた。
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