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きっと、リストラ対象名簿の一番上に、私の名前が載っているに違いない。
これから、どうしたらいいのか。
この年になって、人生の迷子になると思わなかった。
昼中の公園のベンチで、ひとりスーツ姿の中年女性がたそがれているのは、あまりにも場違いで。
親子連れの賑やかな声が、癇に障る。
もし、あのとき、違う道を選んでいたら、先ほどの親子のように、穏やかに過ごせていたのだろうか・・・
『結婚しよう』
学生時代に付き合っていた彼氏の譲(ゆずる)。
就職してからすれ違うことが多くなり、いよいよ別れ話でもされると、覚悟を決めて会った時、突然プロポーズされた。
だけど、仕事のことで頭がいっぱいだった私に、その提案は受け入れられなかった。
『今はまだ、考えられない』
そう言って断った私に、待てなかった譲の心変わりを責める資格はない。
タイミングが悪かった。
ただそれだけ。
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