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撮影中のクレアとカンナは二人で頼んだ大盛りのかき氷を前にしていた。
揃って大きな口を開けてかき氷に食い付くと、こめかみにキーンと激痛が走り、思わず指でこめかみを押さえる。
隣を見るとカンナも同じことをしていたので、クレアはつい吹き出してしまった。
「何笑ってるんだよ」
「だって、カンナくんも痛がってるんだもん」
クスクス笑うクレアにつられて、カンナまでも笑い出した。
「くそぅ、カンナの奴…!」
物陰からクレアとカンナの様子を見ていたキリナが悔しそうに呟く。
撮影内容を聞かされて、こっそり覗いていたのだ。
本当ならば今すぐにでも飛び出して、クレアに近づきすぎだ!と引き離したい位なのだが、そんなことすればクレアの機嫌を損ねかねない。
最愛の妹を怒らせるくらいなら、ここは涙を飲んで我慢するしかない。
やがて二人が移動するようなので、見失わないようにと2・3歩後退したところで誰かにぶつかった。
振り向くとそこには薄緑の髪にサングラスをした青年が。
「何でお前がここに?」
キリナが小声で問うも、シュルクは答えずにそのまま立ち去る。
「変な奴だな」
キリナはシュルクも自分と同じ理由で覗いていたとは思いもしなかった。
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