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キリナが覗き見している中、クレアたちは街中のゲームセンターへ。
「カンナくん、見て見て!」
クレアがUFOキャッチャーのケースの中を見て、別のゲーム機を見ていたカンナを手招きして呼んだ。
「どうした?」
「あれ、凄く可愛い!」
ケースの中には超時空飯店・娘々のキャラクターの人形や、お世辞にも可愛いとは言えない巨大な縦長のぬいぐるみが積み重なっていた。
クレアが指差している先にあるのはその縦長のぬいぐるみで、思わずカンナは聞き返してしまった。
「可愛いってあれか?」
「うん!よし、取るから見ててね」
気合いを入れてボタンでクレーンを操作し、ゆっくりと上がったクレーンの先には娘々の人形が。
「もう一回」
取り出した人形をボタンの傍らに置くと、再び真剣な表情でクレーンを調整していく。
そのあまりの真剣さについカンナが吹き出してしまうと、気を取られたクレアがボタン操作を誤り、クレーンは何も掴まないまま上昇した。
「もう、カンナくんが笑うから!」
「悪い悪い。奢るからもう一回やれよ」
コインを投入口に入れてクレアを促すと、クレアは小さい声で礼を言うとボタンに手を掛けた。
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