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SMSフロンティア支部はこのマヤン島に慰安旅行に来ていた。
職場は緊張感に包まれていることが多いため、皆ここぞとばかりに思い切り羽を伸ばす。
ある者は仲間とビーチバレーを楽しみ、ある者はパラソルの下でのんびり過ごし、ある者はスキューバダイビングなどをしていた。
その慰安旅行とクレアの撮影が同じ日時で行われるのは偶然なのか、はたまた妹第一主義のキリナ・チェンの策略なのかは不明である。
「ったく、女と一緒に居るかも知れないのか」
面倒だなと思いながら悪態をついていると、
「ナタリー大尉が追いかけて行きましたから、未遂で済んでるんじゃないですか?」
ジュンが捕捉説明をしてくれた。
キース・ローハンの幼なじみのナタリー・ナタリーが後を着いて行ったのなら、ナンパはまず邪魔されていることだろう。
あの二人なら目立つはずなので、探すのはそう苦労しないだろうと思っていたら、カンナの目の前に一人の男性が現れた。
「五月カンナさん!あなたが居た!お願いがあるんです」
誰だっていきなり両手を握られ、お願いされては面食らってしまう。
カンナも突然の出来事に引き気味だ。
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