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「ゆーとぴあ」 2014年7月号掲載
「母影」 雅夢士
A 1 化粧せし顔の想ひ出なき母の髷結ふ手先器用に動く
A 2 母の苦労分る頃には母はなく「交友会費」未納の想ひ出
A 3 叱られる母は抗ふこともなく嵐のすぎる時を待つ鳥
A 4 飢ゑる腹満たさむために苦労せし母はいつしか小さく老いぬ
A 5 シナ海へ沈む夕日に染まりつつ「ニライカナイ」へ祈る母影
「ゆーとぴあ」{瞑想録}は一石先生が趣味で発行している小冊子です
発行部数150冊 俳句、短歌、エッセイ、小説まであります
註
{ニライカナイ}とは奄美地方で信仰されている西方の海の底にあるとされる五穀豊穣を司る神様の住む国のこと
年に一度五穀豊穣をもたらす為に島へ御出座しになる
行事として芦ケ部の「しょちょがま」「節田まんかい」などのまつりがある
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