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「テタルト……いつの間にそんなに飲んだんだ……」
「ウイッゴフッ…………お前がヒックゴフッ………ウルと話しとる時じゃ……ヒックゴフッ…………」
「咳き込むかしゃっくりかどっちかにしようか」
うるさい。
カウンターのテタルトの横に座ると、某B○SS激似のおっさんが近づいてきた。
「酒は無理なんで、紅茶を」
B○SSは浅く頷くと、その場で紅茶をブレンドし、淹れてくれた。
スッ。
カチャッ。
ゴクッ。
「うまっwwwww」
薫りがすごいwww
色のついたお湯じゃなくて、なんか……甘いってか美味いwww
B○SSの方を見ると、ドヤ顔なのかなんなのか、顔の影が濃くなった気がする。
「ごちそうさま」
どうも飲み物はどれでも無料らしく、あの後おかわりをもらって、ついでにケーキまでいただいた。
美味しかったです。
で、今受付にいるのだが。
「すみません、お待たせいたしました」
「いえ」
「それでですね、こちらから紹介させていただくギルドなんですが、ご氏名と魔力量、魔力属性を調べて送付しなくてはならないので、これからマスター立会いの下計測させていただきます。
私の方で案内させていただくので、受付左手の階段でお待ちください」
またなんかめんどうなイベントだなあ。
それほど長くない階段を先ほどの女性について上って行き、そこからさらに奥へと進んでいく。
「申し訳ありません。現在、マスターは地下にある演習場で帝の模擬戦闘試験を受け持っておりまして、少々歩きますので了承願います」
「いえ、お気になさらず」
歩くらしいので、さっきもらったこの世界のことを整理するかな。
魔力は自然属性として火、水、氷、風、雷、木、土、金、光、闇があり、稀に個体に固有の魔力を持つものもいる。
魔法には難易度があり、使用する魔力量や術式の複雑さで分けられている。
下から、初級、中級、上級とあり、大掛かりなものでは禁忌魔法、古代魔法、神格魔法とある。
後者には多大な時間と代償が必要とされる。
魔力量のボーダーは、ギルドで80、一般成人で50、帝は95はある。
伝説の英雄カリオラは150だったそうな。
ちなみに、初級魔法の消費魔力は種類や練度によって1~5、中級は3~8、上級は10~20とけっこうまちまち。
数値はあくまで数値であり、実際には個人の体感となる。
まあ、この運動したら体力いくつ減るよーとか無かったし、納得かな。
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