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第五章 おおかみと猟師
「お久しぶりです。お元気でしたか?」
「あぁ。君は?」
「ふふ、元気でしたよ。カムイさんに会えなかったのは寂しかったですけど」
「……全く…。可愛い事ばかり言うな、リンネは」
ぐりぐり、とカムイがリンネの頭を撫でる。それをリンネは照れたような顔で受け入れている。
「もう…止めてくださいよ。子供じゃないんですよ?」
「僕から見ればまだまだ子供だよ」
「もうっ、カムイさんったら………わっ」
いきなりリンネを抱き締めたカムイに、リンネは戸惑った。
「な、なにするんですか…いきなり」
「たしかに君は大きくなったかもしれないな。前に会った時より綺麗になった」
「……えっ…」
「人が口説いているのに、その反応は酷いだろう?」
「カムイ…さ…」
ぎゅうっ…とリンネを抱き締めてくるカムイにリンネは更に戸惑った。
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