序章

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竜の血を浴びた者は、肉体は強靭され永劫に衰退を無くす… 竜の血を飲んだ者は、細胞が活性され、脳は冴え渡り言葉には度し難い力が宿る… 竜の血を陽に照らした者は、たちまち砂金に変わる血が現れ富を得られる… これはどれだけの年月が経っても風化しない竜の逸話。 しかし、人々は一切疑うことなく、この伝説を何代にも言い伝える。 なぜなら、遥か悠久の野にある大剣と、また彼方にある砂漠の大骨が現存しているから。  大剣は竜を切ってその骨は彼方の砂漠まで飛び散ったと言われ。そして大剣は竜の血を飲んだせいか、今も錆びずに静かに息をして次の持ち主を待つかのように刺さっている。 そして今日も何処かで竜を求め旅立つ者が何人かいる… 彼らは求めた物が手に入るのか? 彼らの願いは手に入れられるのか? そして彼らは願いの果てに何が見えるのだろうか? これから綴る話は竜の伝説がまだ下火の時代… 本格的に生きる伝説になる直前の物語。 竜に夢見て 
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