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「あ、あはは。俺の分は、ツケといてね!」
「ここは、飲み屋じゃないんですけど、浩二君?」
「ああっ、ハルカちゃんのいじめっ子ー。昔は、あんなに素直で可愛かったのにー、おじさん悲しい。あ、今も可愛いけどね」
へらへら笑う浩二に、伊藤君が少し凄みの効いた眼光を向ける。
「浩二、いい加減にしろ。ここは漫才する所じゃないぞ」
「ああっ。無二の親友まで、ボクをいじめる~」
和やかな笑いに包まれる空間の中で。
私は、今、どんな顔をしているんだろう?
笑っているはずなのに。
そうに違いないのに。
心の奥で。
もう一人の私が泣いていた。
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