176人が本棚に入れています
本棚に追加
伊藤君が病室に来て一時間ほどたったころ。
ハルカに疲れの色が見えてきたため、お見舞いと言う名の束の間の同窓会は、お開きになった。
私は、ハルカに、また来週お見舞いに来ることを約束して、浩二と伊藤君と共に、病室を後にした。
『久々だから、今から三人で飲み会でもしようや』との浩二の提案は、伊藤君の予定が合わなくて、実現ならず。
正直、私は少しだけホッとしていた。
このまま、伊藤君の側でお酒なんか飲んだ日には、どんな酔い方をするか、分かったものじゃない。
きっと、悪酔いするに、決まっている――。
最初のコメントを投稿しよう!