第4話【暴露】暴かれた想い。

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土曜日は、今にも泣き出しそうな空模様だった。 もう、八月になるのに、少し肌寒く感じる。 アパートのある県南から、実家のある県北へは、電車とバスを乗り継いで約一時間半。 同じ県内にあっても、ハッキリ言って、実家は田舎だ。 周りは、田んぼと畑と雑木林。 隣の家まで、 って、これは従弟の浩二の家なんだけど、 車で優に、十分はかかってしまう。 それくらいの、ど田舎。 アパートのある県南は、都心に近いこともあって、それなりに発展している。 で、目的地のハルカが入院している中央病院は、その名の通り県の中央にある。 暴露しちゃえば、アパートから直行すれば一番近いわけで、実家に帰る必要はなかった。 だけどこの時、私は、無性に実家に帰りたかったのだ。 強いて言えば、この辺のホームシック的な感情が、直也に対する後ろめたさの一因かも知れない。
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