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それにしても。
もっと早くに教えてくれたら良いのにっ!
誰に口止めされたのか知らないけど、私にまで秘密にしておくことないじゃない?
なんて考えながら歩いていたら、浩二が立ち止まったことに気づかずに、背中に『ぐしゃっ』っと、激突してしまった。
って、ぐしゃっ!?
嫌な予感がして、浩二の背中と自分胸の間に、恐る恐る視線を落とす。
そこには、見るも無惨に押しつぶされた、ミニ向日葵の花束。
「うわぁ、花がっ!」
慌てて一歩後ろに飛び退いて、抱えていた花束を覗き込む。
潰してしまったかと心配したけど、ありがたいことに向日葵は強かった。
つぶれた包装紙をバリバリと元に戻すと、最初から何も無かったかのように元通りに復元した。
「よかったぁ……」
「ここだ」
浩二は、私の一人漫才を見ない振りして、パステルピンクのスライドドアの前でくいっと、あごをしゃくった。
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