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「こんにちはー」
「よろしくお願いしまーす」
という、彼女達の可愛い声の挨拶を聞きながら後輩に先導を任せ、俺と興奮しっぱなしの匠海は彼女達の後ろを歩く事にした。
後輩に着いて行く彼女達を見送る。
その時、一瞬…
この一瞬で、小学校の記憶がまた俺の中に蘇ってきた。
今、俺の前を通って行った女の子。
身長もスタイルも変わってしまったけれど、一目見た時から変わらない笑顔。
あの時のようなカレーの匂いは無いけれど、忘れたくても忘れられない、あの柔らかかった頬。
「どうした?柊哉」
「…いた」
「はっ?」
「思い出の女の子…」
「えっ?何?」
いたんだ。
間違いない…
今の、今の女の子は…
絶対にカレーの女の子、だ。
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