第4章

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6:10に携帯のアラームが鳴った。 ぼんやりとした頭ですぐに直樹に電話する。   「も…しもし」 掠れた声で直樹が出た。 出発時間話してたのに、寝てたな…コイツ。   「おはよう。20分後に下に集合ね」 「りょーかい」 急いで顔を洗って服を着替え、化粧水と下地塗ってリップクリームを塗る。 化粧ポーチは持っていくし、こんな早くに知り合いに会う事もないだろうから、残りは電車内で。 昨日買い出しで買ったお土産用のお酒も持ってドアを閉める。 外は雨が夕べから止まずに降り続いている。 マンションの下に降りるとノーネクタイで黒の上下の直樹が立っていた。   「やっぱり手ぶらね。じゃあ、これ持って」 私がお酒の入った紙袋を渡すと覗き込んだ。   「何これ?」   「おじさんにお土産。たまにしか帰らないのにお土産も無し?」   「あ~忘れてた。駅でなんか買うわ」 癖のある髪は軽くムースで直したみたいだけど、どう見ても顔が寝ぼけてる。   「時間あるといいけど、とにかく駅に行こう」   私たちはすぐにやって来たタクシーに乗り込んで駅に向かった。   私たちは朝食にお土産に直樹はおやつ?らしきものまで買って新幹線に乗り込んだ。 早朝の新幹線には乗ったことがなかったが意外に混んでいて2人席に並んで座った。 直樹は早々にテーブルを出し食べ物を広げた。 サンドウィッチ2個におむすび2個、缶コーヒーを開けて飲み始める。   「朝から食べるわね~」 私も缶コーヒーを開ける。   「あんまし電車で遠出ってないし。食欲もでるってことさ」 遠足レベル?いい大人の男が言う事かなとは思うけど、直樹らしい。 二人で並んでサンドウィッチを頬張る。
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