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クラスメイトの自己紹介を聞き流しながら、ふと思ったのですがあの担任、無駄に声が良いんですよ。
某レッツパーリーの人によく似た声なんですよ。お願いですからその頭弱くてチャライ外見でその声を出さないでください。
僕の出席番号は最後ですし、無駄に一人一人自己紹介が長い(っていうか原田が質問をしまくって引き延ばしてる)ので、最近ハマってる本でも読みましょうか。
やはり俺の青春ラブコメは間違っている。これが面白いんですよ。主人公のヒッキーが好き過ぎて生きるのがつらいです。もう、僕の魔法総動員して二次元から引っ張り出してやりましょうか。
【作者】「俺的にはやっぱり小町ちゃんかなwwww」
どうやら相当読書に集中していたのでしょう。気づけば周りが静寂に包まれていました。
「あ、やっと聴こえたかな?自己紹介の順番だよ!」
そのイケメンスマイルを向けないでください。吐き気がします。あと、歯に青のりついてますよ
僕は本を閉じて立ち上がった。
僕がようやく反応したからか、私の容姿からかは知りませんが、ほぼ全員が私に注目しています。
「牧原彩乃」
と言ってすぐに着席し、再び本を読み始めた。
「そ、それだけかい?もっと皆に紹介したいこととか・・あ、恥ずかしいのか!じゃあ僕が質問しよう!」
「いえ、結構です。」
「いやでも、これは自己紹介だからさ、もっと自分のことを知ってもらわないと!」
駄目だこの担任。早く辞職させないと・・
僕はわざとらしくため息をつき立ち上がった。
「自己紹介とは、初めて会う人などに、姓名・職業などを述べ自分が何者であるかを説明すること。名前はいいましたし、職業は言うまでもなく学生です。それ以上言う必要はありません。」
そう言って座ると、原田は気まずそうに笑ったあと、「き、今日はこれで終わりにしよう!提出物がある人は教卓にだしててね!」と言って教室を出て行った。
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