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 うさぎの一羽であるレイは、なにをそんなに悲しむことがあるのかと思うのです。  レイはよく食べて、よくふとっていました。  もちをついてもついても、ぜいにくは落ちる気配がなくて、ほどよい運動したあとにはつきたてのもちができるとあっては、なおのこと食がすすみます。  さすがにこのままではまずいと思いました。いや、もちはおいしいんです。  なにがまずいってレイは自分がふとりつづけて、まっしろなまんまる体型になったらほかのうさぎから、もちにまちがえられて食べられるかもしれなかったのです。  やせるしかないでしょう。  しかし、もちつきではやせられない。  運動のほうほうを変えればいいと考えました。
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