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 その日はいつもより、夜空は澄んだ色をしていました。 「やあ」 「うお、星がしゃべった!?」  夢中で走るレイは呼びとめられて全身の毛が抜けそうなくらいおどろきます。  レイに声をかけたそれは、人ではありませんでした。星型のあたまから棒のような手足が生えていたのです。 「いや、ぼくは星じゃない。星フラシっていうんだ。ぼくはしばらくビジネスパートナーをさがしていた。きみはずいぶん鍛えているし、根気もありそうだ。どうだい、ぼくと組まないか?」  星フラシはキメ顔できらりとまたたきます。 「というか、おまえさんはいま、そのなりでうさぎ語をしゃべってるってことだよな? ヘンなやつめ!」 「そんなささいなことを取りたてるのはやめてくれないか……」  星フラシはあきれてその表情はかげります。レイは話を戻しました。 「組むって、なにをするんだ?」  かげっていた表情がふたたび輝きます。 「ぼくといっしょに星を降らそうよ」
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