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それに
味の感想に関しても怪しい物である。
テレビなので、
レポーターも素直な反応が出来ないからだ。
利一はチャンネルを変え、
いつも見るニュース番組をテレビに映す。
星座占いを見るためだ。
そこでは『データ連動』を使う事により
いつでも好きな時に
自分の運勢を見ることが出来る。
利一は毎朝にこれを見るのが
一種の楽しみになっていた。
…今「女々しいなぁ」とか言った奴、
表へ出ろ。
今は天気予報をやっている。
利一は週間予報を見てから
占いのチェックをすることにした。
予報によると、今週一週間は晴れ渡り
過ごしやすい気温らしい。
利一は少し機嫌が良くなりながら
カーソルを星座占いに合わせる。
しかし、クリックしようとした所で
利一のケータイが鳴った。
たまたまマナーモードにしていなかったため、
部屋の中に
「もっと愛し合いま~しょ♪」
という着メロが鳴り響いている。
着信音の長さから、
どうやらそれはメールではなく電話らしい。
利一はケータイを開き、
それに出るかどうか戸惑った。
通話相手が
知らない電話番号だからだ。
これが非通知だったら
絶対に出なかっただろう。
…なんか怖いからな。
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