【ギル学】水冬春氷の恋愛事情。【閲注】

クラウン様に対して持ってしまっている感情

「水冬さん、最近クラウン君のことよく見てますよね」

千尋くんに言われるまで、自分では気が付かなかった。

そうか、私は彼を見すぎているのか。――あの千尋くんにさえ気付かれるほどに。

基本的に千鶴さんにしか興味を抱かない彼に言われてしまうと、どうも呆れざるを得ない――自分のことながら、ね。

「……そう、ですかね」

どうせ嘘だとわかってしまうだろうが、そこに触れてくる千尋くんではあるまい。

……さて、取り敢えず記憶を辿ってみよう。

――いいや、辿るほどでもなかった。

成る程、千尋くんに言われてしまうのが分かる。

クラウン様の情報がやけに入っている。

と、いうか、クラウン様しか見えていない。