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「う…ぐ…」と喘ぎながらも、真斗はゾンビの左手の注射器を何とか払い落とし、首に巻き付いている太い腕を引っ張る。
ガブゥゥッ
真斗の左肩に激痛が走る。ゾンビが肩に咬み付いたのだ!
「うぁぁっ」と叫ぶ真斗に容赦なく、ゾンビは首にも咬み付こうとする。
ガッ―
真斗の後ろで音がすると、大柄なゾンビは倒れた。
振り向くと、175cmくらいの中年の男がいた。
2つ隣の台で拘束されていた人だった。
「大丈夫か?何なんだここは!?他の奴らは…」
中年の男の声を聞いて、安堵する真斗だったが、
すぐに起き上がった大柄なゾンビを見て息を呑む。
「うわぁぁぁぁっ」
背後から首を咬まれた中年の男は、血まみれの顔で倒れていく。
「うじゃぁぁ――っ」
血だらけの口で襲ってくるゾンビに、真斗は恐怖で目を瞑る。
ゾンビは勢いよく真斗の右肩を掴んだ。
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