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「お、俺も記憶がないんだ…。あ、助けてくれてありがとう…。
でも何なんだろ…この赤い目の…ゾンビ?…
話をしてたよね…。って、俺咬まれたんだ!」
焦る真斗に、
彼女は彼の足のベルトを外しながら言う。
「感染力はないでしょ。怖いのはそこじゃないものね…」
首を捻りながら台から降りた真斗は、部屋の棚に置いてあった自分のブーツを見つける。
その瞬間、その黒いブーツの記憶が頭に流れてきた。
高校から帰ると玄関の前に、紙と一緒に置いてあった。
紙には、“履いたら空を飛べるブラストブーツ”と書いてあった。
本当に空を飛べるのか確かめてみたくなり、興味と懐疑心でブーツを履いてみた。
最初は、特に変化はなかったが、頭で少し意識すると、軽く地面を蹴っただけで、1mくらい宙に跳べた。
コツを掴むと、ジャンプ力やキック力が異常に高まり、自転車も速く漕げた。
空手部だったので、それと組み合わせると、凄い蹴りやステップなどができるようになった。
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