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真斗は、当たり前に"例のこと"と言う
小柄でスラッとした体型の男の言葉に、
何か重大な事柄を、
やはり自分だけが知らないのだと改めて感じた。
「お、俺は室井剱(むろいけん)。
あんたらは…
あんたらも赤目の奴らに襲われてここに?」
真斗は、“赤目”というのは
床で倒れているこの赤い目の
ゾンビのことだろうと解釈した。
室井の問いに、承が答える。
「私は承、こっちは……」
「あ、えと…星流真斗(ほしながまなと)…です」
承は説明を続ける。
「私は、赤目に襲われたっていう
記憶はないわ…。
気が付くとここにいて、
この真斗…って呼ぶね、
…が赤目の奴らに襲われてて、ベルトを壊して、
とにかく夢中で…助けたの」
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