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真斗は気になっていたことを2人に言う。
「さっきから言ってる、
あれとか、例のことって何?」
承と室井は、拍子抜けしたように
ぽかんとして真斗を見た。
「あれって、あれだろ?
その記憶までないのか?…
…カコデイのことだよ…」
そう言われても全く何のことか、
真斗は分からなかった。
真斗はもっと詳しく聞こうとしたが、
承が先に喋り出した。
「室井は、ブーツとか武器は?」
突然呼び捨てにされた室井は、
あたふたしながら答える。
「ぶ、武器?そんなの何もないよ。
中学、高校、大学とずっと
陸上をやってたから、その…
1人で逃げて逃げて逃げて…生きてきたんだ…」
承は、足手纏いなだけかもしれない彼に、
溜め息を吐く。
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