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真斗らが廊下を30m程進んだところで、
突然、大きな音が鳴り響く。
ド――――ン
ババババババ―――
ババババババ―――
爆発音や銃声だった。
真斗は、あまりの状況に頭を振ったが、
冷や汗が散るだけで、夢ではなかった。
3人は、
承が顎で合図した方に走り出す。
しかし直ぐに、5体の赤目が前方に現れた。
上半身に何も着ていないゾンビ達の
黒ずんだ灰色の皮膚を見て、
真斗はゾクっとする。
承はブラストブーツで2m程の高さまで跳び、
右足の跳び前蹴りで、1体の赤目を蹴る。
ガッ―――
赤目は左腕でガードをしたが、
腕も体も、承の蹴りに吹き飛ばされた。
彼女の戦う姿を見た真斗は、
恐怖を振り払い、
彼女の左にいる赤目に向かってジャンプする。
しかしその瞬間、
承がそのまま左足の上段回し蹴りで
その赤目を倒した。
狙っていた標的を承が倒してしまったことで
計算を狂わされた真斗は、
ただ跳び上がっただけになった。
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