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カッカッカッカッ――
混乱している真斗は、さらなる危機を予感し、呼吸と脈を荒くする。
いくつもの足音が止まると、部屋のドアが開く。
真斗は薄目でドアの方を見ながら、意識がないふりをした。
入って来たのは、白衣を着た2人の男だった。
真斗は彼らを見てぞっとする。
男達の目は真っ赤だった。
それに皮膚も黒ずんでいて、異臭もする。
ゾンビだ――――!!!
真斗の脳は咄嗟にそう判断し、恐怖で体を震えさせる。
「ご…ごの男が目覚めるのは、ぞろぞろのはず…だ」
黒い長髪で細めのゾンビは、掠れた声とよだれを口から出した。
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