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アパートに帰りつくと、田中が暗い顔つきで僕を待っていた。
「小西、ちょっといいか?」
…来ると思った。
大丈夫、心の準備は出来ている。
「何だい?怖い顔して。まあ、上がれよ。」
僕は平静を装い、田中を部屋に上げた。
冷蔵庫からビールを出す。
田中はそれには手をつけずに、僕をじっと見ている。
「何だよ?…男に見つめられても全然嬉しくないよ。」
「小西、聞きたい事がある。」
「それは、さっきも聞いた。君らしくないな、はっきり言えよ。」
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