第一幕

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地震から3か月が過ぎ六月の頭…時間は夜23時過ぎ。眠りに就く前、母が目の前で倒れた。 倒れた直後から何も話せず救急車を呼び病院へ駆け込んだが…時既に遅く脳の中身が切れたようで数時間の植物人間状態から、あっという間に他界した。 集う親戚にご近所さんから悲哀の声、顔馴染みの坊さんの口から念仏が聞こえる。 頭は纏まらず、目には涙、鼻と口からは嗚咽、正直この時は何をしていたか事細かに覚えていない。 葬儀が終わり、皆が帰った家に1人でいる感覚にまた涙が溢れた。 「こういうことだったか…」 久しぶりに視たあの時の映像がフラッシュバックし確信になる。 そうは言っても自分の視るコレは摩訶不思議物。解明、攻略、対策なんてやる術は無い。 とはいえ、慰めてくれる人はいない。 「まずは…メシの支度からだ!」 だから、ひとまず進もう。 これまで母から色々教わってきたんだから!
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