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「で、先生達はそのこと知ってるの?」
もし、先生達が知ったら大問題になるだろう。
「今年入ってきた先生以外は皆知ってるよ。先生はね、皆見て見ぬふりするの。口ではね、いじめなんて絶対に許せないって散々言っといて。いざ、目の前で起きたら見て見ぬふりするんだから。」
ハハハ…と切なげな笑みを浮かべる優を見て私は心が痛んだ。
「じゃあ、担任の安西も?」
「うん、知ってるよ。私、2年の時も安西先生担任だったからね。」
嫌な勘が頭をよぎった。
「もしかして…」
「うん、私去年からずっとだから。」
また、目にじわりと涙をためながら言う優を私は支えたいと思った。
「私、あんたの友達になるから。」
突然の私の言葉に優は戸惑いながらも笑顔で答えた。
「友達じゃなくて、親友がいいっ!」
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