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「キャーーーーーー!!!」
と、クラスの子達が叫ぶ。
「佐々木さん、やめなさいっ!!」
安西は涙目になりながら訴える。
「愛莉ちゃんっ!もう大丈夫だよ!私は、大丈夫だから。」
優は大粒の涙を流しながら私にしがみついてきた。
「優、ごめんね。もう少し来るのが早かったらね。私が来るまで辛かったよね。」
優と抱き合いながら私はそう言った。
「いったい何事だ!!安西先生、どうしたんだ!」
3年生の先生達が一斉に来た。
あれだけ騒がしければ来るだろう。
「佐々木さんが、私に向かって突然椅子を投げたんです!もう、怖くて怖くて…」
安西はまるで自分は無実だというように必死に訴えていた。
もう、何も言い返す気も起こらなくてボーっとその光景を眺めてた。
優は違う違うと泣きながら必死に訴えた。
優の机を見ればいじめがあったことなんてわかるはずなのにすでに見て見ぬふりをしている先生達が気にかけることはなく、静かにこう言った。
「佐々木さん、職員室へ来なさい。」
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