魂の伴侶~

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「………暑さでとうとう頭沸いたんですか あなた」 たっぷり三拍の沈黙の後、銀瑤は呆れ返った風情で口を開いた。 というか他に何を言ったらいいのか判らない。 「至って正常だよ」 すりすりと尻尾に頬擦りしているイーグルの表情は至福そのものだ。 じぃっとイーグルの湖底を思わせるエメラルドグリーンの眸が見つめてくる。 その視線の先は。 「…なんですか?」 「銀瑤 お願いがあるんだけど」 「お断りします」 嫌な予感しかしない銀瑤はイーグルが「お願い」を口にする前に拒否する。 「まだ何も言ってないじゃん!!せめて聞くだけ聞いてから答えてよ!?」 「あなたの「お願い」なんざ録なことじゃないのが判りきってるからこその返答ですよ!!」 じぃっとイーグルの見つめてくる視線のその先は銀瑤の耳。 「…ひどいよ 最初からそんなこと言うなんて…俺にとっては切実なお願いなのに」 しょんぼりと悲哀に満ちた眸に銀瑤がバツの悪そうな顔になる。 「……ま、まぁ 聞くだけなら聞いてあげますよ」 嘆息交じりに言えばぱぁっとイーグルの表情が笑みに変わった。 「耳 ふにふにさせて?」
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