第1章~ 何度、偶然を装って声を掛けようと思ったか。

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「………あっ……」 するとその真っ黒な空に、不意に一筋の光が走る それが流れ星だと気づいた瞬間、また、一筋 「……今日……4月23日の深夜0時は、うしかい座の流星群が見ごろなんだって……この前ネットで見たんだ……」 今や、2人が見上げる空にはキラキラ光る星の雨が降っていた 1つ、2つ────数え切れないほどの光のつぶが、パッと現れては海におちていく…… 普段は滅多に見れない流れ星が、すでに数え切れないほど降ったにもかかわらず、その雨はいっこうに止む気配がなかった 「……いっぱいお願い事できるね。」 くすくす笑いながら、陽花がつぶやいた 「………1つ。……たった1つでいいのに………。 俺はただ、陽花と────」 「…………え?」 「…………いや、なんでもない。」
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