1人が本棚に入れています
本棚に追加
* * *
息が詰まるような苦しみからようやく目を覚ます。
アッシュ「うっ……ぐっ……っ」
夢で視たことを思い出すと吐き気が込み上げてくる。起き上がらずに口元を押さえながら横を向くと心配そうにしているエドと目が合った
エド「魘されていたが……大丈夫か?」
アッシュ「うん……。大丈夫……」
エド「……嫌な夢でも視たのか?」
アッシュ「ちょっと……ね……
君が気にすることじゃないよ」
何故だか顔が会わせづらい……。思わず反対の方を向くと後ろでエドが起き上がる音がする。
だが、背中を軽く撫でるだけで他は何もしてこなかった
エド「お前、あまり無理をするな。辛いときは別に言ってもいいんだから」
そう言われてしまうと、少し心が揺らぐ。あんな夢をどう説明したらいいのか……
ちょっと迷ったけど……
アッシュ「スゴくとてつもなく真っ白な空間。その空間が段々血に染まっていくんだ……
そんな夢さ……」
エド「……そうか……」
たぶんそれだけで僕が吐きそうな状態になるとは思ってはないだろうけど……
アッシュ「ごめんね、変な夢視ただけで起こして」
エド「いや、少し心配だっただけだからな……」
アッシュ「ありがと」
心配してくれるのは嬉しい。
エドはアッシュが落ち着いたと思い手をソッと離す。
寝袋にもう一度入り込むとアッシュと同じ寝袋に入っていたリオンが寝息を立てながらアッシュにしがみつく
リオン「んー……」
アッシュ「リオンはよく寝るよねぇ」
エド「そうだな」
アッシュはリオンが起きないようにゆっくりと寝袋から出る。その行動にエドが何か言おうと起き上がろうとしたがアッシュが肩に手を置いてそれを止めた
アッシュ「僕、そのまま起きてるよ
寝たら……また視そうでちょっと不安になってさ……」
エド「……それでも一応寝ておけ
明日持たないぞ」
……うん。持たないかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!