鳳仙花 釼はこうして死んだ

3/7
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
あっち、というように少し先の傾斜のあるところを指差す。丁度そこから1人の少年が小走りにやってくる。見た目は半袖から伸びる四肢が華奢なのと、小麦色に焼けた肌。首から「水難」と書かれたお守りをかけていた。 「大地パラソル開けるの手伝ってくれ。俺一人では無理っぽい」 「おー鳳仙花さっきまで寝とったのに元気じゃのー」 大地は釼の頭をポンポンと叩く。 「ええーい頭を叩くな!身長が縮んだらどうしてくれる」 「釼は縮むほどないよね…私より低いし」 そう釼は150センチに満たない鈴音よりさらに5センチばかり小さい。 そのため腕の長さも大地に比べると拳二つ分ほど違う。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!