第五話  憂鬱

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アキは観葉植物に話掛けている。 『星川さん、久しぶりですね。 また、一緒に仕事が出来て嬉しいです。 頼りにしてますので、宜しくお願いします。 何て言うのかな…』 こんな独り言を言って、笑ったりしているアキ。 人から見れば、おかしい人に見えるだろう。 最近は、朝のこんな一人会話が日課のアキ。 この一ヶ月のアキの思いは、この観葉植物だけが知っている。 何とも寂しい女の典型的パターン? 一志が居なくなった後のアキもこんな感じだった。 また、あの頃に戻ってしまうとは…。 好きだと言う思いだけで突き進めたら、どんなに楽だろう…。 相手の事を考えると、それが出来ない。 だからこそ、苦しいのだ。
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