もしミステリ作家が犯罪者になったら

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 「シギ、この儘で付いて来るんだ。ええね」  モデルガンの銃口を当てた儘、シギに指示を出しながらジリジリと少しずつ後退する。  「判ったけど、後頭部ゴリゴリされると痛いよホンノンさん」  「宜しい。じゃあ他に何処にゴリゴリすればええんね」  後頭部意外に銃口をゴリゴリ出来る場所を思い付かないが、シギ、そこはもうちょっと泣くとか喚くとか叫ぶとか、私は良いからこいつを撃ってとドラマ作るとか一捻り欲しかったな。 今度遣る時は演技指導も加えよう。 相手は久留米警部でない方が遣りやすいが、久留米警部でないと緊張感と言うか張り合いがないから、 矢張り久留米警部だな。  「其処、女子高生に妙は発言をしない」  「猥褻行為で本気でしょっぴくわよ」  久留米警部も岡野警部補も一体何を想像したんじゃろうか? ゴリゴリする場所に困ったと言っただけなのに、どうして顔を赤らめるんじゃろ。
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