43人が本棚に入れています
本棚に追加
/236ページ
「私達のミスを誘発するのが彼の目的?」
朔ちゃんの言う通り、本市平次は私達のミスを誘発する為の罠を仕掛けてくる筈だ。
考えられるのは私達を誤った位置に誘導し、その隙に逆方向から逃亡を図る作戦に出る事。
人質三名を巧く利用すれば出来なくも無い遣り方だ、三名が受講生である事を口実に講義の一環だと言って囮に使い、更には私達捜査チームの目的が人質の救助である事を利用して誘い込む積もりだろう。
まだ推測に過ぎないが。
「警部の考えとは何ですか?」
かず刑事が訊ねて来る。
「良い質問ね、彼の弱点は二人ともご存じ?」
「脚じゃない?」
「脚です」
厭、確かに本市平次は韓国系の細めの脚フェチではあるんだけど、
「まさかまたチャイナドレスとかアオザイ着ろっての?」
「私もですか?」
朔ちゃんとかず刑事が同時に詰め寄ってくる、然し、私は何もスリットの話をしたのでは無いのだが。
最初のコメントを投稿しよう!