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真っ青な絵の具を塗ったような、大空の下。
今日も、いつもの一日が過ぎていく。
「あ、恭平のパン、くじ付きのやつ?」
ちょうどパンの袋を開けようとした時、圭介が興味深そうに俺の手元を見た。
よく見ると、あんパンの袋の中に紙切れが一つ入っている。
「おぉ、本当だ! 俺クジ入ってたの初めてだし!!」
うわ。
テンション上がる。
この学校の購買で売っているパンには、ちょっとしたお楽しみがある。
売っている全てのパンの中から、毎日必ず五つのパンにだけクジが入っているのだ。
さらにそのクジに当たると、それは無料券として、置いてあるどのパンとでも交換してもらえる。
「恭平、昔から運ないからな。俺が開けてやろうか?」
ニヤリと余裕の笑みをこぼすのは、中学からの一番の親友、広田泰人。
そして。
俺の。
こ………こっ、恋人………………。
ぅわぁあ!
やばい、恥ずい、ばかじゃねーの俺!?
「なに顔赤くなってんの?」
不審な顔で見て来る広田を無視し、俺は自分のあんパンを見つめる。
「うるせぇ。あのな、お前の運が良いのは知ってるが、
いまお前が開けたからって、クジの結果が変わるわけじゃねーんだよ」
運のない俺にしてみれば、クジが入っていた事実ですら奇跡かもしれない。
それだけで もう、気分は高揚してしまっているから、ハズれた所でダメージは少ないと思った。
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