第1章

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「っ!!っ……んぅっ……!!」 すぐに舌がするりと入り込み、驚きで完全に頭が付いていかない俺は、そのまま簡単に舌を絡めとられてしまう。 えっ え!? ぇえっ!!?? 全身に火がついたように、体温が一気に上昇した。 反射的に振り払おうとした手も、すぐに広田へしがみ付く為だけの支えへと変わり。 ゆっくりと掻き回される口の中が、やばいくらいに感じてしまう。 「んーっ………っ………!!」 微かに唇が離れたその隙間から、俺は必死に息を吸い込んだ。 「……クジ当たっただけであれとか……可愛いすぎんだろ、お前。」 少し体を離すと、広田は嬉しそうに目を細める。 「っ~~~~~っ!!」 顔が熱い。 信じられない。 皆の前で、こんなっ………!! 「………軽く殺意を覚えたんだけど。なに、殴っていいの?」 冷ややかな視線を送って来る圭介に、俺は顔を真っ赤にしながら金魚のように口をパクパクと開閉する。 「だっ、だっ…だってこいつが!こいつがいきなりっ……!!」 「何だよ、足りねーの?」 「あほかぁああ!寄るな、バカ、離れろ!!」 必死に広田の腕から逃げると、そのまま真司の後ろへ回り込んだ。 「 ちょっと、恭平。俺を巻き込まないでよ。」 あぁ、なんか真司が冷たい!? 俺と広田が付き合うようになってから、一応ハッピーエンドという事になったんだろうか。 悩んでいた時のあの皆の優しさが、今はなんだか懐かしい…。 「広田!!おま、っ…所構わずそういう事すんの、やめろっつってんだろ!?」 そう。 付き合い始めてから。 広田は、変わった。 こんな風に。
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