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『で、結局俺は何でここに召喚されたんですか?』
そういえばまだ聞いてなかったや。
『あ、あぁ…それが、魔王の影響で魔物が活性化、増殖していてな…。
このままじゃいけないという結論になり、伝説で魔王を倒したという勇者を召喚したのだ。』
あー、やっぱりテンプレで魔王か…。
けど実際、魔物の活性化と増殖は魔王のせいなのか?
とりあえず調べてかなきゃなぁ…。
魔王が世界征服を企んでいるかなんて、知識になかったし。
てゆーか神様、能力も知識もテキトー過ぎだよ…。
『それで、俺に魔王を倒せと?』
『ああ。どうだ、やってくれるか?』
『それは…お断りします!』
『そうか…断…ってえ?』
海里、断るのか。
王様は、顔文字さながらにポカーンとしていた。
『……何故だ?』
『面倒だからです!』
いや、キリッとしながら言われても。
だがしかし、面倒くさいという気持ちはよく分かる。
『そもそも、他人任せ過ぎなんですよ。
異世界の住民に頼る前に、少しぐらいは自分たちで解決する努力をしたらいかがですか?』
……僕はもう何も言わない。
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