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僕には、二見社長の行動の意味がわからなかった。
多分、きょとんとした顔になっていたんだと思う。
三枝さんが僕の顔を見つめてながら一つ、一つ言葉を選ぶように話した。
「一哉が社長の弱みを握りましたからもう高嶺家は脅される必要はありません。それに君にこんなことを言ってもわからないでしょうが社長のこと恨まないでくださいね」
「恨むですか?」
僕が実感がわかなくて正直に言った。三枝さんの目が細くなって笑っていた。
「強い恨みは社長のような貪欲な怪物をつくりあげてしまいますからね。
二見グループは、私が守ります。
ですから、二見社長の罪を他言無用にお願いします。大打撃をうけ多くの従事人を解雇するわけにはいきませんから。
なお口止め料として君たちの会社に損害を与えた分と桜さんの今後の治療費はわが社が責任をもって支払いします。それで、宜しいですか」
どう言えばいいか僕は分からず口ごもった。
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