第1章

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「あなたもですか?」 ――!? 私は目を見開いた。 一十瀬君!? 一十瀬君の声がして後ろを振り返ると、そこにはラフな格好をした一十瀬君が立っていた。 「僕も見に来ちゃいました」 一十瀬君がにこやかに微笑む。 「会話、気を付けてしてください」 一十瀬君が警察を一瞥してから私の目を再び見る。 「……一十瀬君は……なんで私が解ったの?」 「え?あはっ。それで変装しているつもりですか?僕にはとても変装レベルには見えませんが」 ちょっとカアッと頬が熱くなった。 「なんで来たの?」 「いやぁ、どうなってるかなぁって」 なんて楽観的。 楽しそうな表情をしている。 「あ、そうそう。やっぱり返していただけますか?あれを」 一十瀬君が微笑みながら私を見る。 「あれって?」 一十瀬君が警察を一瞥する。 「あ……解った」 警察にバレるから会話に気をつけろって事ね。 「あれね。解った」 「あなたの家へ歩き出しましょう。連れて行ってください」 「あ、うん」 私は私のアパートの方へ歩き出した。 「一十瀬君も……それで変装したつもりなの?」
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