第1章

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報われない そんなこと当たり前のように感じてしまうようになったのはいつからだろうか そもそも自分自身には期待などしてない 俺の背丈はしっかりとわきまえているつもりなのに努力は怠れなかった 努力しなくなった瞬間、おそらく俺は俺でなくなる気がして、ただ怖かった 報われないのに努力し続ける辛さは半端ない 世の中には馬鹿みたいな天才がいて、勉学においても、戦いにおいても、そいつらの前では俺の努力の成果は矮小なものだった 悔しさにうちひしがれても、自暴自棄になってもそれでも努力することは怠れなかった 唯一の俺の存在価値が努力だった
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