転落2

24/35
前へ
/35ページ
次へ
そのまま、少しあった私物を紙袋に詰め込むと、成田は頭を下げてそれを重そうに全部持って玄関に消えていった 終わりなんて、こんなものか 少しも余裕がない自分が情けない ――見送ることも 笑って、「じゃあな」とも、言えなかった まだ、好きなんだ そんな簡単に、――憎んだり 忘れたり そんなこと、 ――できるわけねぇだろ
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4671人が本棚に入れています
本棚に追加