転落2

32/35
前へ
/35ページ
次へ
「それは頼もしいな、じゃあな。お疲れ」 さっ、と。 片手をあげて立ち去る姿が、目で追えない 「あー、今日もあっちは遅そうですね。良かったー。市川さんの部署で」 松永がそんなふうに言った言葉もロクにアタマに入ってこない 無機質な空間に足を踏み入れても、意識はもうそこにはなくて 「市川さん?」 「うるせえ」 なんで、――出野さんなんかに
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4671人が本棚に入れています
本棚に追加