転落2

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「それは頼もしいな、じゃあな。お疲れ」 さっ、と。 片手をあげて立ち去る姿が、目で追えない 「あー、今日もあっちは遅そうですね。良かったー。市川さんの部署で」 松永がそんなふうに言った言葉もロクにアタマに入ってこない 無機質な空間に足を踏み入れても、意識はもうそこにはなくて 「市川さん?」 「うるせえ」 なんで、――出野さんなんかに
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